糖尿病 神経障害

高血糖による神経細胞の異常や動脈硬化が神経障害の原因に

糖尿病が原因で起こる神経障害は、三大合併症の一つとしても知られています。 高血糖の状態が長く続くことで、神経細胞に異常が起きて神経障害が起きるケースと、 毛細血管が詰って、神経に血液がスムーズに流れないことで起こるケースがあります。

高血糖状態が長く続くと、体の中にある酵素のひとつであるアルドース還元酵素が、 体の中にある余分なブドウ糖をソルビトールと言う糖アルコールに変化させます。

ソルビトールそのものは、体の中にも少しあるのですが、大量に作られることで、 神経細胞内に溜まり、神経障害を引き起こすと考えられています。

アルドース還元酵素は、末梢神経、網膜、水晶体、脳、肝臓、すい臓、赤血球、 副腎などで多く存在することがわかっており、 糖尿病の神経症状が出やすい場所とも一致しているようです。

毛細血管が詰って起こる神経症状は、高血糖状態が続くことにより、たんぱく質が変化し、 動脈硬化を起こすことで起こります。 毛細血管が詰って起こるため、顔面や四肢などに起こりやすい特徴があります。

糖尿病の神経障害は早目の治療がポイント

糖尿病の神経障害は、最初は、手足がしびれたり、異常な冷えを感じたり、 歩いている時の感覚がおかしかったりと、比較的軽い症状が現れます。

軽い状態のときに、血糖値のコントロールを厳しく行うと、他の治療を行わなくても、 神経症状がなくなることもありますが、 放置しておくと、どんどん進行し、筋肉の萎縮、便秘、立ちくらみなどが起こってきます。

さらに進行すると、手足の痺れや痛みがひどくなり、夜も眠れなくなったり、 感覚がなくなってしまい、特に手足は火傷や怪我などに気づかず放置してしまうと、 最悪の場合、壊疽を起こしてしまうこともあるのです。

糖尿病の神経症状は、症状が軽いうちに治療を行うことが大切です。 血糖値のコントロールだけでなく、アルドース還元酵素を阻害する薬もあるため、 手足のしびれや異常な冷えを感じたら、放っておかず、きちんと医師の診察を受けるようにしましょう。